2014年2月13日木曜日

【蕗味噌・木の芽味噌・木の芽田楽】

長い間、ブログを更新せず申し訳ありません。

熱を出しつつ、北海道に6日間行ってきました。

全てを巡ることはかないませんでしたが、さすがに広く(日本の総面積の22.9%)、まさに「でっかいどぉー」です。

また広さとは別に、大陸的な印象を受けました。
将来の夢の一つに「シベリア鉄道」によるロシア横断がありますが、もしかすると似た風景があるかも知れません。

今日は旅で疲弊した肉体を「排毒エステ」にてメンテナンスしてきました。

ところで「暗唱句1.000」には時間がかかりそうです。
重要季語に絞ってきましたが、暗唱すべき句は重要季語以外にも少なくありません。
やはり歳時記の最初から読み、佳句を抽出するところからやり直さねばならないと感じました。

さて私がよく行く店の話をします。
広島の食材を中心にした和食の店ですが、料理の基本は京料理・懐石料理です。
主人は八坂神社(祇園)の二軒茶屋(中村楼)に長く勤めていました。

今の時期には中村楼十八番の「木の芽田楽」にありつけます。
歳時記をめくりながら、そうしたことを思い出しました。

蕗味噌、木の芽味噌、木の芽田楽から秀句を

・蕗味噌や音に近づく山の雨                 森 澄雄

…やや古い旅館で宵の口でしょうか。
作者は二階の窓辺にいて、先に料理が運ばれてきたのですが、
相方はまだ入浴等が済んでいないのかも知れないと想像します。

・ぐい呑を小鉢代りの木の芽和                草間時彦

…作者らしい、飾ることのない等身大の姿が見えます。
「代りの」は「代りに」としても良さそうな気はします。

・酒欲しき日暮となりぬ木の芽和               角川春樹

…たっぷりとした情感があります。
味覚・嗅覚をはじめ、五感が徐々に総動員されます。

・田楽を食ふに等しく前のめり                中原道夫

…中七「食ふに等しく」の「等しく」という措辞はなかなか出て来ません。
また逆にこれより良い言葉も浮かびません。
「(一作家として)プロのプロたる所以」を強烈に感じます。
それでもどこか安堵しているのは私だけでしょうか。

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