〈第二十八回俳壇賞受賞作品『よぢ登る』池谷秀子〉
・骨相の卑しからずよ破蓮
・先生はチョークのにほひ冬日向
・保父さんをよぢ登る子ら春よ来い
・蝙蝠が飛ぶよ門限破らうよ
・刈上げの子を先頭に捕虫網
〈第二十八回俳壇賞受賞作品『車座』長浜 勤〉
・しがらみを溜めこむ冬の天袋
・七夕の落語しだいに眠くなり
・ひとあめのあと鶏頭と葉鶏頭
〈第二十八回俳壇賞候補作品『夕雪嶺』加藤嘉風〉
・縮れ毛の児のはにかみや花ミモザ
・停まるたび空席ふゆる夜寒かな
〈第二十八回俳壇賞候補作品『謎のまま』新延 拳〉
・忘却の気やすさにあり白障子
・蜘蛛の子や出してはつぶれ同人誌
〈第二十八回俳壇賞候補作品『墨にほふ』黒澤麻生子〉
・縫ひ急ぐ薄き雑巾花八つ手
・秋風や家族のやうな鍋捨てて
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