2014年1月27日月曜日

【『俳句』2月号より③(終)】

〈日本の俳人100 岬 雪夫句集『謹白』〉
-新作7句『花御堂』-

・アネモネやもう夕弥撒(ミサ)の終るころ

-『謹白』自選20句抄-

・東京は別れるところ水中花

・ここよりは木曾路ここより木下闇

・水喧嘩しどろもどろに終りけり

〈今日の俳人 作品7句『風光る』東條未英〉

・開演のベルに畳んで春ショール

〈今日の俳人 作品7句『有漏無』八須恵由〉

・蓮根掘り済みし田の水吹かれをり

〈今日の俳人 作品7句『川沿ひに』麻里伊
(なし)

〈今日の俳人 作品7句『春の野』加藤哲也〉

・ふり返る落第坊主葱坊主

〈今日の俳人 作品7句『冬の蝶』柳生正名〉

・鳥飛ぶは鳥の骨飛ぶ冬深空

〈今日の俳人 作品7句『胆力』川口真理

・初雪のひかりを奪ひ観覧車

〈Close Up 村上喜代子句集『間紙』〉
-新作5句『冬桜』-
(なし)

-『間紙』自選20句抄-

・生きてゐるうちは墓守草を引く

・田も畑も滴る山のなかにあり

・死してより玉虫はわが懐に

〈新鋭俳人 20句競詠『両側』小野あらた

・焼鳥やラジオの声の柔らかし

・セーターを着て眠くなる子供かな

〈新鋭俳人 20句競詠『足』澤田和弥

・亀鳴くを待ちて婚期を逃しけり

・春愁の床に落ちたる酢豚かな

〈俳人スポットライト『肥後朝顔』福永満幸

・研ぎ上げし包丁二本初鰹

〈俳人スポットライト『乾鮭』近藤英子
(なし)

〈俳人スポットライト『睫毛』鈴木まゆう

・マスクして礼儀正しきことを言ふ

〈俳人スポットライト『銀河鉄道』橋場雅秋

・白神の倒れし株に月夜茸

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