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さて〈死因と死亡診断書〉の2回目です。
日本人の3代死因は四半世紀に渡って、1-悪性新生物、2-心疾患、3-脳血管障害でしたが、遂に3位が肺炎と入れ替わりました。
このことは医療の変化も大きく関係しています。
脳血管障害、いわゆる脳卒中(脳梗塞、脳出血)の救命率は向上していますが、その替わり医療施設での死亡率が高くなっています。
肺炎も従来の病原体によるものに加え、嚥下障害に伴う誤嚥性肺炎が増えています。
誤嚥は消化器である胃・食道から呼吸器である気管に落ち込むことにより起こります。
誤嚥を予防するため、様々な工夫をしますが、最終的には経管栄養となっていきます。
鼻腔から胃や十二指腸に管を通し、胃に瘻孔(胃瘻)を形成し、直接小腸に瘻孔を形成します。それでも殆ど多くは徐々に増悪します。
人工呼吸器同様に、いわゆる「生かされている」状態と言えるかも知れません。
一般の方(家族)から見ると、痛々しいものです。
もちろんインフォームド・コンセント(説明と同意)を得て、これらの経管栄養を施行します。
医師をはじめ、医療施設のスタッフが妥当性のある倫理観を有していないと、トラブルになりかねません。
日本では、安楽死および安楽死が認められていません(アメリカでも一部の州のみ)。
現段階では医療放棄として刑法に抵触します。
次回は私の体験を述べます。
〈暗唱句〉 ※既出した〈冬日和〉に〈寒晴〉も含め訂正します(例句数同じ)。
〈冬日和-仲・晩冬〉
・冬晴や蔵のやうなる家ばかり 星野立子
・冬晴を賜ふ身ぐるみ影ぐるみ 村越化石 (☆)
・寒晴やあはれ舞妓の背の高き 飯島晴子
・寒晴や筒に紙縒のそろひ立ち 鷲谷七菜子
時候〈立冬-初冬〉
・凪ぎわたる地はうす眼して冬に入る 飯田蛇笏
・音たてて立冬の道掃かれけり 岸田稚魚・山の音山にかへりて冬に入る 石嶌 岳 (☆)
天文〈凩-初冬〉
・木がらしや目刺にのこる海の色 芥川龍之介
・海に出て木枯帰るところなし 山口誓子 (☆)
・凩や耳の中なる石の粒 三橋敏雄
地理〈氷-晩冬〉
・上げ汐の氷にのぼる夜明かな 正岡子規 (☆)
・厚氷びしりと軋みたちあがる 加藤楸邨
・室生川草にとびつき氷りけり 山本洋子
これで重要季語15、例句52です。
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