今日からしばらくは広島にいます。年末に松江に旅行し、そのまま九州の本家で年を越す予定です。
スポーツ・ジムに通い始めました。水中ウォーキングよりスタート。
ジムの後のビールの美味いこと…人間は悪いこと(不健康なこと)を楽しむために良いこと(健康なこと)をするものだと、勝手ながら思います。
こででは性善説も性悪説も拘りません。
さて…私は父と同じ大学(医学部)を卒業し、同じ大学院(生理学)を卒業し医学博士号を得ています。つまり父は先輩でもあります。
私も父も生理学でも電気生理学を専攻にしていました。
父の頃は細胞外電極記録法(組織の集合電位を記録)が主でした。
その父からの話です…
父の同僚が実験のため、ウサギの脳に電極を埋め込んでいました。
ところが麻酔の量が充分でなかったためか、脳に電極を突き刺したままウサギが逃げてしまいました。
地域の住民が驚いて警察に通報しました…「一角獣が現れた!」
警察は訝しく思いながらも研究室を訪れました。事情を話し事なきを得たのですが、その同僚は教授から大目玉を食らったそうです。
ずいぶんのんびりとした時代です。私は既に生まれていました。

そう、ドラゴンクエストに出てくる「アルミラージ」です。どうやらイスラム教の神獣とのことです。
今は動物実験センターもあり、目的が明確でなければ安易に動物は扱えません。動物愛護団体の意見も無視できません。
実際にはネコでも滅多なことでは使えません。
ネコは医学生に対する脊髄の反射回路の授業(実習)に用いますが、それでもガスによる殺傷処分(全体の1%程度)されるネコよりはるかに存在価値があるそうです。
医学生はうわの空です。私もそうだったと思います、医学生の肩を持つ気はありませんが、責めることも出来ません。
自習の最後にストリキニーネ(抑制系のグリシンレセプターのアンタゴニスト・投与により脱抑制を起こし過興奮状態を起こす)投与により痙攣状態を起こし、最後に麻酔薬のバルビタール投与によりウサギが死ぬ姿を見て(痙攣の音も静まる)、医学生はぽつりと「かわいそう…」と洩らします。
実感として命の重さに触れる瞬間です。
やがて医学生は、命の尊厳に触れながら医師としての自覚に芽生えていきます。
これが実情です。
こうした実情を感情的に非難するのは容易です。ただ冷静に怒りの矛先を10%でも1%でも自分に向けることも大事かと思います。
咎めるは易し、省みるは難し。
私の両親はネコもイヌも飼っていました。今はイヌ(3匹)だけですが、最後まで面倒をみます。
ペットは玩具ではありません。生命を持っています。
ペットは責任をもって最後まで面倒を見て下さい。
玩具が欲しいのであれば、せめて生命のない玩具で満足して下さい。今のあなたには生命を預かる器量がありません。
自分の子どもさえ育てることができない方はペットは飼わないで下さい。自分の能力を再確認して下さい。
私が言っても説得力がなさそうですが、モラルが危機にある現代において敢えて警鐘を鳴らしたいと思います。
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