2013年12月26日木曜日

【角川『俳句』1月号より①】

〈新年詠7句『藺草の筆』後藤比奈夫〉


・食積に草石蚕の紅のひそとあり


〈新年詠7句『冬眠』金子兜太〉


・六人産み長寿の母よ寒紅梅


〈新年詠7句『姨の声』津田清子〉


・濃霧中我証すもの何もなし


〈新年詠7句『初声』鷹羽狩行〉


・初声とおぼしき下をくぐりけり


〈新年詠7句『菅浦の冬』稲畑汀子〉

(なし)

〈新年詠7句『仏師の里の春』有馬朗人〉

(なし)

〈新年詠7句『春着』宇多喜代子〉


・手毬唄戦のことも唱いこむ


〈新年詠7句『元日』大峯あきら〉

(なし)

〈新年詠7句『ふくさ藁』小原啄葉〉

(なし)

〈新年詠7句『未踏の域』文挟夫佐恵〉


・凧失せし東京の空友何処(いづち)


〈新年詠7句『飴市-むかし塩市』宮坂静生〉


・飴市の飴が象(かたど)る塩叺


〈新年詠7句『遠山』深見けん二〉


・眉にある父の面影初鏡


〈新年詠7句『初髪』星野 椿〉

(なし)

〈新年詠7句『船印』友岡子郷〉

(なし)

〈新年詠7句『時間の光』和田悟朗〉


・山眠る下弦の月と金星と


〈新年詠7句『父在りき』池田澄子〉


・詩論には疎く干柿入り鱠


〈新年詠7句『東歌』鍵和田秞子〉

(なし)

〈新年詠7句『冬青(そよご)』矢島渚男〉


・遷宮の伊勢はるかなり守武忌


〈新年詠7句『雑煮椀二つ』黒田杏子〉


・東大の方よりきたる初鴉


〈新年詠7句『綿虫』大串 章〉


・牛小屋の奥まで夕日冬ぬくし


〈新年詠7句『初湯殿』茨木和生〉


・焼け焦げしところ剥がれて雑煮餅


〈新年詠7句『凍蝶』千原叡子〉


・凍雪を踏み砕きつつ訪ひぬ


〈新年詠7句『初富士』神蔵 器〉

(なし)

〈新年詠7句『福寿草』寺井谷子〉

(なし)

〈新年詠7句『冬菫』高野ムツオ〉


・草千里とは一枚の冬日差


〈新年詠7句『人類』長谷川 櫂〉


・青空に消えてふたたび羽子白く


〈暗唱句〉生活

〈初市〉
・初市や海鼠一籠隅にあり               青木月斗    (☆)
・初市の鯛売りしこゑ高めたり             大串 章

〈買初〉(なし)


〈七種〉

・七種やあまれどたらぬものも有り           千代女
・七種や生くるに訳の多すぎる             佐藤鬼房
・吹いて目のうるみそおもひ七種粥           鷹羽狩行    (☆)

重要季語24、暗唱句52です。

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