感冒はまだ快癒しません。以前は身体の不調をネガティブとしか捉えられませんでしたが、最近は「死に向かうための心の準備」と思えるようになりました。
大寒です。一方この時期は「春近し」でもあります。
旧暦では、「大寒」の翌日が「寒明け」「立春」「初春(はつはる)」で、「元日」でした。「節分」も元来は「大晦日」の「追儺」でした。
太陽暦を取り入れたことにより、約1ヶ月のズレが生じた訳です。
【大寒】
・大寒の埃の如く人死ぬる 高浜虚子
・常磐木の大寒に入るひびきかな 加藤楸邨
・大寒の一戸もかくれなき故郷 飯田龍太
【春近し】
・地を搏つて雀あらそふ春隣 堀口星眠
・井戸水に杉の香まじる春隣 福田甲子雄
・俎板に切るとんかつや春隣 小川軽舟
人間の五感は「視覚」「嗅覚」「聴覚」「味覚」「触覚」に分けられます。
「春近し」の一句目は視覚を、二句目は嗅覚を、そして三句目は聴覚で表現しています。
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