2013年1月10日木曜日

何とか風邪は快癒の方向です。年々に心身の衰えを覚えます。
しかし見方によっては、老いや死に対する心構えの準備にもなり得るかとも思います。

さて季語の話です。
歳時記では春夏秋冬に応じ、時候・天文・地理・生活(人事)・動物・植物に分類され、さらに細分化されます。また各々は地下茎のように互いに関連を持ちます。

ただ例えば【春】をとってみても、殆ど全ての季語は【春】に関わっています。ですからまず【春】という季語の本意・本情を理解し臨むのが良いかと思います。どの季節にも言えることです。

【春】
・腸に春滴るや粥の味            夏目漱石
・女身仏に春剥落のつづきをり        細見綾子

【夏】
算術の少年しのび泣けり夏         西東三鬼
・プラタナス並木一直線に夏         片山由美子

【秋】
・くろがねの秋の風鈴鳴りにけり       飯田蛇笏
・線香の灰に線香立てて秋          廣瀬直人

【冬】
・山河はや冬かがやきて位に即けり      飯田龍太
・冬と云ふ口笛を吹くやうにフユ       川崎展宏

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