2013年4月23日火曜日

【習うより慣れよ】

まだ晩春ではありますが、夏の「重要季語」の暗唱句を提示します。

おそらく「重要季語」とされている名句と挙げ、後でそれ以外の季語の名句を加え、それらを何とか絞り込めば、(最低にして必須の)「暗唱句」は1.000句に収まると思います。

似たような企画は既にありますが、私はその内容に疑問を抱いてます。背景に何らかの作為を感じるからです。
そこで山咲臥竜臥版「暗唱句1.000」を作る気持ちになりました。

特に初学者にとっては、「理屈抜き」に、毎日1.000句を朗読してもらいたいと思います。
視覚だけでなく、発声したり、出来るだけに五感を駆使し記憶して戴きたい。

これはかけ算の九九と同じく、「習うより慣れよ」の領域です。
効率の良い努力をすることは重要ですが、避けては通れない箇所もあります。

山咲臥竜臥版「暗唱句1.000」の完成は来年になると思いますが、「千里の道も一歩から」と言うように、普段から少しづつ暗唱して戴きたいと思う次第です。

出典は『角川大歳時記』(角川学芸出版)、『カラー版新日本大歳時記』(講談社)、『日本の歳時記』(小学館)、『新・増殖する俳句歳時記』(清水哲男氏)+αです。

比較的ローペースで進むつもりです。

それでは始めます。

時候〈夏-三夏〉

・外掛けで父を倒せし夏みじかし         八田木枯
・算術の少年しのび泣けり夏           西東三鬼     (☆)    

・プラタナス並木一直線に夏           片山由美子
・空缶のぎざぎざの口夏猛る           中村和弘
・少女期の火傷はなびらなして夏         光部美代子

天文〈雲の峰-三夏〉

・雲の峰いくつ崩れて月の山           芭 蕉      (☆)
・峯雲や朱肉くろずむ町役場           土生重次
・米喰はぬ日は怒りがち雲の峰          大木あまり

地理〈夏の山-三夏〉

・夏山や又大川にめぐりあふ           飯田蛇笏     (☆)

生活・行事〈端午-初夏〉

・駈けりくる白波一騎菖蒲(しょうぶ)の日    鷲谷七菜子    (☆)

動物〈鹿の子-三夏〉
(なし)

植物〈葉桜-初夏〉
・葉桜の中の無数の空さわぐ           篠原 梵
・葉桜にとどき日となり風となる         後藤比奈夫    (☆)
・葉桜の雨しづかなり豊かなり          九鬼あきゑ

これで重要季語6、例句13です。

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