2013年8月12日月曜日

【『俳壇』9月号より①】

あくまでも一読者としての選です。評および提言などは控えたいと思います。
無味乾燥の内容となるかも知れませんがご容赦下さい。

〈『形代』鍵和田秞子

・真葛原一揆の道を隠したる
・あぢさゐや部厚き辞書を繰る女

〈『風知草』加古宗也

・梅雨や憂し指にはりつく香の粒

〈『茶事の客』高岡すみ子
(なし)

〈『鎌倉・光明寺』成川雅夫
(なし)

〈『眠らぬ言葉』鳴戸奈菜

・人の世をさびしがらせて花氷

〈『瘡蓋』中原道夫

・翅脈にも必然の線風は秋

〈『熱砂』中村和弘

・蟻の巣にもっとも強き陽差しかな


〈暗唱句〉
天文〈流れ星-三秋〉

・死が近し星をくぐりて星流る            山口誓子
・流星の使ひきれざる空の丈             鷹羽狩行     (☆)

生活〈新酒-晩秋〉

・したたらす顎鬚欲しや新酒酌む           平畑静塔     (☆)
・かたまつて鬼も暖とる新ばしり           中原道夫

動物〈馬肥ゆ-三秋〉
(なし)

以上で重要季語84、例句229です。

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