【角川「俳句」9月号より④(終)】
〈Close Up 塩川雄三句集『舷燈』〉
-新作5句『風の盆』-
(なし)
-『舷燈』自選20句抄-
・なんにでも相槌ばかり生御霊
…作者の親(母)でしょうか。難聴や認知症により、疎通性が取れなくなっています。次第に行動は単純化し、何を言われても頷くばかりとなります。そうした姿を淡々と表現しています。いずれ自分も同じになると、達観しているのかも知れません。
〈新鋭俳人20句競詠『パンプス』小林菜穂〉
(なし)
〈新鋭俳人20句競詠『姉妹』森下秋露〉
・腹と腹合はせ授乳や明易き
…竹下しずの女の句を連想しますが、上五・七の「腹と腹合わせ授乳や」は、ディテールと共に、作者の素直な愛情を感じさせます。
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