郷愁の味・駄菓子編
① ベビースター・ラーメン
当時のものは、ぺらぺらの薄い袋に入っていました。
発売されたばかりのカップ・ヌードルをまね、袋の上部を破き、湯を入れ(駄菓子屋の居住スペースに勝手に上がり込み、魔法瓶から得る)、ぐるぐると振り回し、ややふやけたところで袋から直接中味を胃に流し込んでいました。意外と腹持ちが良かっ気がします。
しかし当時の袋は、熱により有害物質が溶け出していた可能性があります。
② ねぶりクジ
小銭を払い、クジの束から一枚を引き抜き、舐めると「焙り出し」のように数字が現れるものです。数字は煎餅の枚数です。
駄菓子屋の内部は暗く、また駄菓子屋のおっちゃんがクジの根元を離そうしません。良否の判別が困難でした。
おっちゃんの留守を見計らってクジを奪い、それを捲りつつ(微妙に)霧吹きをかけました。それから「1」を引くことはありませんでした。
ただその煎餅は不衛生極まりないものであり、必ずしも体に良いとは限りません。
③ ホームラン・バー
現在、復刻されていますが、当時は包装も粗末で、冷凍庫?も不良品でした。
「金」と「銀」の2種類(包装紙が違うだけ)ありました。当時はクジ付きです。
一見、「金」に目を奪われますが、「当たり」は「銀」の方が多いのです。
これも連チャンで引き寄せました。
やがて駄菓子屋のおばちゃんは私に売ってくれなくなりました。
④ ミニ・コーラ
全く冷えておらずぬるい小さな小瓶です。当時、どこが販売していたのでしょうか。それでも当時は新鮮な味でした。クジはありませんでしたが、ピンボールで一定以上の数値を叩き出すと景品としてもらえました(最大5本)。そのピンボールを攻略し(点が増える箇所に玉をそっと載せると、半永久的にに加算され続ける)、しばらくはミニ・コーラにありつけました。
やがてそれもバレてしまい、ピンボールを打たせてくれなくなりました。
〈暗唱句 ⑦〉
時候
〈麗か-三春〉
・麗かや松を離るゝ鳶の笛 川端茅舎 (☆)
天文
〈淡雪-三春〉
・淡ゆきや粋筋きえてもとの道 千 代 女
・あはゆきのつもるつもりや砂の上 久保田万太郎 (☆)
・淡雪嘗めて貨車の仔牛の旅つづく 加藤楸邨
生活・行事
〈花見-晩春〉
・石垣を突いて廻しぬ花見船 織部仁喜 (☆)
動物
〈鳥雲に入る-仲春〉
・少年の見遣るは少女鳥雲に 中村草田男 (☆)
・履きなれしものにも果や鳥雲に 飴山 實
・鳥雲に入りて淡海の曇りかな 豊永みのる
植物
〈桃の花-晩春〉
・白桃や莟うるめる枝の反り 芥川龍之介
・葛飾や桃の籬も水田べり 水原秋桜子
・野に出れば人みなやさし桃の花 高野素十
・ふだん着でふだんの心桃の花 細見綾子 (☆)
・傷舐めて母は全能桃の花 茨木和生
これで重要季語47で、例句129です。
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