〈作品16句 『過ぎゆく刻』藤木俱子〉
・囚はれの身の鮟鱇と目を合はす
…コメントなし
〈作品16句 『痺れ』細谷喨々〉
・お山焼なれば花火の露払ひ
…コメントなし
〈作品8句 『緑さす』古賀まり子〉
・春愁や生きすぎしかも否足らざるか
…コメントなし
〈作品8句 『春夕焼』千田一路〉
・釣銭で買ひ足す雛のもの二三
…コメントなし
〈作品8句 『靖国祭』大久保白村〉
・歯科内科整形外科と暮遅し
…コメントなし
〈作品8句 『ふと一人』加藤瑠理子〉
・雪雲のビルにかかりて動かざる
…コメントなし
〈作品8句 『光と翳と』山崎聰〉
・西行の山河に遠く春の風邪
…これは面白い。西行の足跡を辿る旅の予定をしていたのでしょうが、「春の風邪」に罹患し断念したのでしょう。「願わくば花の下にて春死なん その望月の如月の頃 西行」や「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る 芭蕉」を下敷きに、現実的かつ「俗」のにおいがします。
〈暗唱句 ⑲〉
天文
〈霾-三春〉
・真円き夕日霾なかに落つ 中村汀女 (☆)
・黄砂いまかの楼蘭を発つらむか 藤田湘子
生活・行事
〈草餅-晩春〉
・草餅の草より青き匂かな 春 和 (☆)
・草餅や鴉をわらふあづま歌 水原秋桜子
・草餅や橋のたもとにして老舗 飴山 實
・山からの雨の味して蓬餅 伊藤通明
・でこぼこの土間の親しさ蓬餅 八染藍子
動物
〈蚕-晩春〉
・宵からの雨に蚕の匂かな 成 美
これで重要季語100、例句282です。
動物
〈蚕-晩春〉
・宵からの雨に蚕の匂かな 成 美
・つらなりて流れ来りし捨蚕かな 野村泊月
・ふるさとは框(かまち)這ひゆく春蚕かな 石 寒太 (☆)
植物
〈ものの芽-仲春〉
・土塊を一つ動かし物芽出づ 高浜虚子
・ものの芽を風雨は育て且つ痛め 阿波野青畝
・ほぐれんとして傾ける物芽かな 中村汀女 (☆)これで重要季語100、例句282です。
0 件のコメント:
コメントを投稿