2013年3月24日日曜日

【reboud-REM、「捨てて拾う」】

昼寝をしていたら、酷い悪夢に襲われました。
すぐに覚醒すればいいのですが、何故が妙にリアリティーのある悪夢が延々と続きます。
覚醒後もしばらくは、発汗、動悸、呼吸切迫など自律神経の乱れ(交感神経の過剰興奮)を伴います。

まさしく映画『エルム街の悪夢』の世界でした。
さすがに「春の夢」とは言えません。

私は普段から睡眠薬を服用しています。上記は睡眠薬の退薬症状(離脱症状)のreboud-REMに依るものです。

睡眠薬でもこうなのですから、依存形成を起こしやすい覚醒剤の離脱症状の激しさは想像に難くありません。
また「フラッシュバック」という現象もあり、常用者の完全なる離断の困難のほどを思わせます。
だからといって、覚醒剤常用者を擁護する訳ではありません。昔のCMではありませんが、「人間やめますか」という次元の話になるでしょう。

人の為す物事には万事、「入るは易し、出るは難し」という面があるように思えます。
俳句とて例外ではありません。

私は一度、俳句を完全に止めたことがあります。
再開する時の決断には数ヶ月を要し、それなりに大変でした。

逆説的に聞こえるかも知れませんが、その体験が今の私を支えているといっても過言ではありません。
事実、広義の意味での「俳句界」を客観視するようになり、また拙句ながらも以前よりはるかに評価されるようになりました。

客観的評価は自信となります。しかしそのことで驕ることも、媚びることも、靡くこともありません。

私の「俳人」としての自己確立(アイデンティティー)は、「捨てて拾う」ことで得たとも言えます。

〈暗唱句 ⑯〉

新日本歳時記(講談社)の重要季語を見てみますと、以下のものが洩れています。
時候;春暁、春の夜
天文;風光る、春雷、花曇
地理;春の海、春泥
生活・行事;磯遊、春眠、春愁
動物;桜鯛
植物;山吹、紫雲英

と13あります。3回に分け、暗唱句を補うことにします。

時候
〈春暁-三春〉(昼は「春昼」とし、春の日は天文とします)
・春暁のうすむらさきに枝の禽             飯田蛇笏   (☆)
・春暁や我が吐くものゝ光り澄む            石橋秀野

天文
〈風光る-三春〉(失念していました、失礼)
風光る海峡のわが若き鳶               佐藤鬼房   (☆)
・風光る白一丈の岩田帯                福田甲子雄

地理
〈春の海-三春〉
・春の海終日(ひねもす)のたりのたりかな       蕪 村    (☆)
・昼からは岩の現れ春の海               岡田耕治
・春の海地球に浮きし船の数              渡部ひとみ

生活・行事
〈磯遊-晩春〉
・岩の間に手をさし入れて磯遊び            山口誓子
・月はいま地球の裏か磯遊び              大峯あきら  (☆)

動物
〈桜鯛-晩春〉
俎板に鱗ちりしく桜鯛                正岡子規
・重なつて海押し上げぬ櫻鯛              遠山陽子
・神饌に選られし一尾桜鯛               木内彰志   (☆)

植物
〈山吹-晩春〉
・ほろほろと山吹散るか滝の音             芭 蕉    (☆)
・山吹にぶらりと牛のふぐりかな            一 茶
・山吹や日はとろとろと雲の中             岡田日郎

これで重要季語89、例句245です。

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