今日は一日雨です。
雨の降り方、雨雲の様子、急激な湿度の上昇、心身の不調などにより、これまでの雨天とは異なると実感します。
沖縄・奄美地方は既に梅雨入りしており、天気図でも梅雨前線が横に延びています。
さしずめ今は「走り梅雨」といったところでしょうか。
梅雨は日本の文芸に独特のウェット感をもたらしています。
例を挙げれば枚挙に暇がありませんが、例えば『花腐(くた)し』松浦寿輝(講談社、2000年、芥川賞受賞作)の特に前半は、梅雨のウェット感をうまく用いています。
「腐し」は「卯の花腐し」と同じく雨を指します。
それでも梅雨は不快です。黴や茸などの真菌はこの時とばかりに跋扈します。
足趾のむず痒さは足白癬(水虫)からきています。これも白癬菌という真菌です。
・水虫やわが身発酵してにほふ 山咲臥竜
水虫とは長い付き合いです。「共存共栄」という訳にはいきませんが…
毎年のように水虫の薬の新商品がCMに流れ、それらが店頭に並びます。
水虫に感染した最初の日本人は坂本龍馬(1836年生)という話があります。これは彼がブーツを愛用していたことによるものですが、それほど新しい病気ではありません。
宿主である人類の誕生と同時に寄生しています。
人間以外の他の動物でもありそうな気がしますが…
水虫は、外用剤だけではあまり緩和されません。根治になると更に困難です。
私は外用剤に加え、抗真菌剤の内服をしています。
身体の内部から真菌の細胞壁を破壊するので、外用剤と比較にならないほど著効します。
ただ副作用として肝機能障害や全身倦怠感などがあり、そう長くは続けられません。
「水虫」と「副作用」のどちらを取るか、秤にかけるようなものです。
また医師から(ウソでも)「内在性真菌症」という診断名を受けなければ、処方箋をもらえません。
〈暗唱句〉
生活・行事
〈加茂祭-初夏〉
(なし)
植物
〈苺-初夏〉
・死火山の膚つめたくて草いちご 飯田蛇笏 (☆)
・スーパーの大鏡より苺買ふ 菅原章風〈筍-初夏〉
・竹の子や児の歯ぐきのうつくしき 嵐 雪
・筍の光放つてむかれたり 渡辺水巴
・筍や雨粒ひとつふたつ百 藤田湘子
・筍をゆがく焰の快楽(けらく)かな 飯島晴子
・断言のごとく笋(たかんな)置かれけり 奥坂まや (☆)
これで重要季語110、例句312です。
これで重要季語110、例句312です。
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