2013年5月3日金曜日

【五月来ぬ】

G.W,後半ですが、(終の)「春の風邪」で臥せっています。外に出ても人酔いしますので、塒でぼんやり過ごします。

・少年の尿きらきらと五月来ぬ              臥 竜 

「きらきらと」は上下に係ります。
少年の尿きらきらと 五月来ぬ
少年の尿 きらきらと五月来ぬ

・ちんぽこもおそそも湧いてあふるる湯      山頭火

山口県湯田温泉で詠んだ句です。
この句も「湧いて」が上下に係ります。

ちんぽこもおそそも湧いて あふるる湯 
ちんぽこもおそそも 湧いてあふるる湯

とその言葉の「係り方」により、二つの解釈が可能です。 

俳句においては、この技法はあまり推奨されていませんが、季語、語彙、そして技巧は多いにこしたことはありません。

〈暗唱句〉

天文〈日盛-晩夏〉

・日盛りに蝶のふれ合ふ音すなり          松瀬青々     (☆)
・しづかさや日ざかりの的射ぬく音         飯田蛇笏
・日盛りの艀溜りの動くなし            五十嵐播水

生活・行事〈簾-三夏〉

・青すだれ吊りて机を定めけり           きくちつねこ   (☆)
・軒簾この世の人の影絵過ぐ            渡辺恭子

動物〈金魚-三夏〉

・わが金魚死せり初めてわが手にとる        橋本美代子
・引越のたびに大きくなる金魚           星野恒彦     (☆)
・蘭鋳の爆発寸前のかたち             奥坂まや

植物〈緑陰-三夏〉

幹高く大緑陰を支えたり              松本たかし    (☆)

緑陰といふ裏側を愛しけり             岡本 眸


これで重要季語61、例句163です。

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