私の子供の頃は、テレビを見るな、マンガを読むな、と言われていました。
「♪テレビばっかり見ていると、今に尻尾がはえてくる…」というCMソングもありました。
私の生まれた1966年(S.41年)頃は、テレビがモノクロからカラーへの移行期でした。
一例を挙げれば「ウルトラQ」(1966)はモノクロ、「ウルトラマン」(1966-67)(共に円谷プロダクション)はカラーです。
母の制止を振り切って「ウルトラシリーズ」をはじめ、よくテレビを見ていました。
幼稚園の頃は、片手に「ウルトラ図鑑」なる大著?を提げて、スクールバスに乗り込んでいました。
弁当袋は、母のお手製の「ウルトラの父」(出来は悪い)でした。
マンガも相当読みました。当時は本屋でマンガの立ち読みが出来ました。
ひどい時には4時間も立ち読みしていました。
小学校も高学年になってくると、テレビもマンガも子供向けに作らるようになり、私もそれらに興味が薄れていきました。
時は流れて…
30歳代後半ともなると、全くテレビを見ないようになり、マンガも読まない男になりました。新聞も読まなくなりました。
そうしたものは浅薄であり、報道も表層的と思うようになっていたました。
俳句はまだ初学の頃です。
2006年、地方の結社の九州大会に参加した時です。
句会において、下五(六)に「イナバウアー」なる文字を散見しました。
あとで隣の支部長をしている女性に尋ねたところ、「テレビを見よ」と一蹴されました。
また当時は、今よりはるかに効率が悪い勉強と句作をしていました。
頭の中が飽和しては、よく飲酒していました。
先輩に相談したところ、「マンガを読め」とまた一蹴されました。
俳句歴が長いことと「俳句力」は比例しません。
むしろ長く同じ段階にいれば、そのまま固定化しやすくなります。
自分の失敗や経験を踏まえた上で、初学の域にいる方々には、なるべく円滑に次の段階に進んで欲しいと思っています。
〈暗唱句〉
生活・行事〈夏痩-三夏〉
・おもかげやその夏痩の髪ゆたか 水原秋桜子
・夏痩せて嫌ひなものは嫌ひなり 三橋鷹女
・夏痩のわが眼光をもてあます 榎本冬一郎 (☆)
動物〈蟻-三夏〉
・蟻の屍をありのひとつがふれて居る 西尾桃支
・蟻の列しづかに蝶をうかべたる 篠原 凡 (☆)
・蟻這はすいつか死ぬ手の裏表 秋元不死男
・夜の蟻迷へるものは孤を描く 中村草田男
・蟻の列指もて断ちし指の跡 下村ひろし
植物〈罌粟の花-初夏〉
・散り際は風もたのまずけしの花 其 角
・夕風に浮かみて罌粟の散りにけり 高浜虚子
・罌粟ひらく髪の先まで寂しきとき 橋本多佳子
・芥子赤きかたはら別の芥子くづる 野澤節子
・一枚の風が火となる罌粟畑 中嶋秀子
これで重要季語101、例句289です。
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