2013年5月14日火曜日

【土産】

先日、手土産もなく手ぶらで帰省しました。

本日、「祇園坊」の羊羹、わらび餅、広島菜、最近読んだ小説3冊、そして数冊の拙句集を宅急便で送りました。

これ程の物を持参しながらの行動は厳しいものがあります。
ある程度文明の利器を利用し、負担を軽減することは、人間の知惠かと思います。

そうしたことに抵抗を感じる方もいます。
しかしその背景には、「不義理」や「罪悪感」を抱いていることが少なくありません。
親と自分との心理的距離を、「物」で埋めようとしているのかも知れません。

親は手土産など期待していません。子や孫の成長した姿を見るのが何より嬉しいのです。

両親との意思疎通や信頼関係が充分であれば、「不義理」や「罪悪感」などの介在する余地はありません。

本来の「(親)孝行」のあり方を、現代人は問われているのかも知れません。

〈暗唱句〉

生活・行事〈汗-三夏〉

・ほのかなる少女のひげの汗ばめる         山口誓子    (☆)
・汗の子の額の髪をかきわけつ           中村汀女
・汗かきて大阪の母甘酸つぱ            平畑静塔
・罪消ゆる日ありや囚衣に汗の塩          津田清子
・汗のシャツぬげばあらたな夕空あり        宮津昭彦

動物〈蠅-三夏〉

・生傷に蠅を集めて馬帰る             西東三鬼    (☆)
・戦争にたかる無数の蠅しづか           三橋敏雄

植物〈向日葵-晩夏〉

・黒みつつ充実しつつ向日葵立つ          西東三鬼
・向日葵の大愚ますます旺(さか)んなり      飯田龍太
・向日葵や子の大胆を母愛す            村田青麥
・向日葵や信長の首斬り落とす           角川春樹    (☆)
・向日葵の群れ立つは乱ある如し          大串 章

これで重要季語95、例句264です。

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