先日、手土産もなく手ぶらで帰省しました。
本日、「祇園坊」の羊羹、わらび餅、広島菜、最近読んだ小説3冊、そして数冊の拙句集を宅急便で送りました。
これ程の物を持参しながらの行動は厳しいものがあります。
ある程度文明の利器を利用し、負担を軽減することは、人間の知惠かと思います。
そうしたことに抵抗を感じる方もいます。
しかしその背景には、「不義理」や「罪悪感」を抱いていることが少なくありません。
親と自分との心理的距離を、「物」で埋めようとしているのかも知れません。
親は手土産など期待していません。子や孫の成長した姿を見るのが何より嬉しいのです。
両親との意思疎通や信頼関係が充分であれば、「不義理」や「罪悪感」などの介在する余地はありません。
本来の「(親)孝行」のあり方を、現代人は問われているのかも知れません。
〈暗唱句〉
生活・行事〈汗-三夏〉
・ほのかなる少女のひげの汗ばめる 山口誓子 (☆)
・汗の子の額の髪をかきわけつ 中村汀女
・汗かきて大阪の母甘酸つぱ 平畑静塔
・罪消ゆる日ありや囚衣に汗の塩 津田清子
・汗のシャツぬげばあらたな夕空あり 宮津昭彦
動物〈蠅-三夏〉
・生傷に蠅を集めて馬帰る 西東三鬼 (☆)
・戦争にたかる無数の蠅しづか 三橋敏雄
植物〈向日葵-晩夏〉
・黒みつつ充実しつつ向日葵立つ 西東三鬼
・向日葵の大愚ますます旺(さか)んなり 飯田龍太
・向日葵や子の大胆を母愛す 村田青麥
・向日葵や信長の首斬り落とす 角川春樹 (☆)
・向日葵の群れ立つは乱ある如し 大串 章
これで重要季語95、例句264です。
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