五月五日は端午の節句です。
節句は人日(一月七日)、上巳(三月三日)、端午(五月五日)、七夕(七月七日)、重陽(九月九日)です。もとは旧暦ですが、そのまま新暦でも用いているものもあります。
・益荒男となるべく風や初節句 臥竜
・笹の葉の言祝(ことほぎ)めくや粽解く 同
端午には節句料理として菖蒲酒があり、関東では柏餅、関西ではちまきがあり、習俗として菖蒲湯などがあるそうです。
菖蒲酒は飲んだことがなく、菖蒲湯にも浸かったことはありません。
私は九州で生まれ育ちました。端午の日は水天宮に行き、「お化け屋敷」や「見世物小屋」に入り、その帰りに粽を買っていました。
更に縁日のことを知りました。毎月5日を水天宮、25日を天満宮、8日を薬師、18日を観音、28日を不動尊の縁日とするそうです。
ですから水天宮にとっては、五月五日は端午と縁日が重なることもあり、一番のかき入れ時となります。
当時は彩色されたヒヨコも売られていました。彩色されたヒヨコは絵の具が乾いていないためか、寒そうに震えていました。衰弱し、皮膚呼吸が出来ないためか、すぐに死んでしまいます。
子ども心ながらに、人間の業の深さを見たような気がしました。
彩色されていないヒヨコは比較的元気で、友だちは立派なニワトリにまで育てました。その後は不明です。
柏餅は端午の日以外に食べていた記憶があります。私はあまり好みませんでした。
粽なら5個以上食べれますが、柏餅は2個ほどしか食べれません。
柏餅はボリュームがあり、餡の甘味に飽きてしまいます。
柏餅は葉ごと食べるのか、外して中味を食べるのか…子ども頃からの疑問でした。
葉ごと食べたことがありますが、美味くはありませんでした。
ネットを見ていると、やはり葉は外した方が良さそうです。
柏餅は徳川九代将軍家重から十代将軍家治の頃からとされ、参勤交代で日本全国に行き渡ったとされていますが、当時(ルーツ)の食べ方はどうだったのでしょうか。
〈暗唱句〉
生活・行事〈扇-三夏〉
・帯の上の乳にこだはりて扇さす 飯田蛇笏 (☆)
・帯の上の乳にこだはりて扇さす 飯田蛇笏 (☆)
・黙礼のあとの黙殺白扇子 鷹羽狩行
動物〈鱧-三夏〉
・声先にとどきて祭鱧が来し 角 光雄
・鱧食うて祇園の雨に濡れにけり 角川春樹 (☆)
・大阪の橋が減りゆく鱧料理 齊藤朗笛
植物〈卯の花-初夏〉
山かけて卯の花咲きぬ須磨明石 支 考
山かけて卯の花咲きぬ須磨明石 支 考
卯の花は日をもちながら曇りけり 千夜女
卯の花のこぼるる蕗の広葉かな 蕪 村 (☆)
たはやすく卯の花こぼれ鞍馬川 飴山 實
これで重要季語68、例句182です。
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