2013年5月5日日曜日

【五月五日】

五月五日は端午の節句です。

節句は人日(一月七日)、上巳(三月三日)、端午(五月五日)、七夕(七月七日)、重陽(九月九日)です。もとは旧暦ですが、そのまま新暦でも用いているものもあります。

・益荒男となるべく風や初節句          臥竜

・笹の葉の言祝(ことほぎ)めくや粽解く     同

端午には節句料理として菖蒲酒があり、関東では柏餅、関西ではちまきがあり、習俗として菖蒲湯などがあるそうです。

菖蒲酒は飲んだことがなく、菖蒲湯にも浸かったことはありません。

私は九州で生まれ育ちました。端午の日は水天宮に行き、「お化け屋敷」や「見世物小屋」に入り、その帰りに粽を買っていました。

更に縁日のことを知りました。毎月5日を水天宮、25日を天満宮、8日を薬師、18日を観音、28日を不動尊の縁日とするそうです。

ですから水天宮にとっては、五月五日は端午と縁日が重なることもあり、一番のかき入れ時となります。

当時は彩色されたヒヨコも売られていました。彩色されたヒヨコは絵の具が乾いていないためか、寒そうに震えていました。衰弱し、皮膚呼吸が出来ないためか、すぐに死んでしまいます。
子ども心ながらに、人間の業の深さを見たような気がしました。

彩色されていないヒヨコは比較的元気で、友だちは立派なニワトリにまで育てました。その後は不明です。

柏餅は端午の日以外に食べていた記憶があります。私はあまり好みませんでした。
粽なら5個以上食べれますが、柏餅は2個ほどしか食べれません。
柏餅はボリュームがあり、餡の甘味に飽きてしまいます。

柏餅は葉ごと食べるのか、外して中味を食べるのか…子ども頃からの疑問でした。
葉ごと食べたことがありますが、美味くはありませんでした。
ネットを見ていると、やはり葉は外した方が良さそうです。

柏餅は徳川九代将軍家重から十代将軍家治の頃からとされ、参勤交代で日本全国に行き渡ったとされていますが、当時(ルーツ)の食べ方はどうだったのでしょうか。

〈暗唱句〉

生活・行事〈扇-三夏〉

・帯の上の乳にこだはりて扇さす          飯田蛇笏     (☆)
・黙礼のあとの黙殺白扇子             鷹羽狩行

動物〈鱧-三夏〉

・声先にとどきて祭鱧が来し            角 光雄
・鱧食うて祇園の雨に濡れにけり          角川春樹     (☆)
・大阪の橋が減りゆく鱧料理            齊藤朗笛

植物〈卯の花-初夏〉

山かけて卯の花咲きぬ須磨明石           支 考
卯の花は日をもちながら曇りけり          千夜女
卯の花のこぼるる蕗の広葉かな           蕪 村      (☆)
たはやすく卯の花こぼれ鞍馬川           飴山 實

これで重要季語68、例句182です。

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